プロレスの本棚

40年間、ため込んできたプロレスの本棚の備忘録です。

スタン・ハンセン 「日は、また昇る。THE SUN ALSO RISES 男の引き際と、闘うべきとき TIME TO MOVE ON, TIME TO FIGHT.」書評。

スタンハンセンの代名詞であるロングホーン(牛)の写真


スタン・ハンセンと言えば、プロレスファンで知らない方はいないかと思います。

 

新日本プロレス全日本プロレス、その両団体に来日し、外国人エースとして長期間活躍しました。

 

そのハンセンが引退から、15年経って、新たに「日は、また昇る。男の引き際と、闘うべきとき」という書籍を刊行しました。

 

「なぜ、いま?」の理由を基に読んでみる事にしてみました。

 

スタン・ハンセンの現在は、どのようなのでしょう?

 

 

【目次】

 

【スタンハンセンのプロフィール】

1949年8月29日、アメリテキサス州出身。

195センチ、140キロ(現役当時)

1973年 プロレスデビュー。

1975年 全日本プロレスに来日。

1977年 新日本プロレスと契約。

1981年 全日本プロレスに移籍。

2001年 引退。

 本書より抜粋。

【スタン・ハンセンの思い出】


書評の前に、まず私の中でのスタンハンセンの思い出をふり返ってみます。

親日本プロレス時代のスタンハンセン


ハンセンを始めて見たのは、私が小学校の頃、当時金曜8時に放送されていた新日本プロレスのテレビでした。

 

とにかく迫力がありましたね。というか、なんか無茶苦茶な感じでした。他のレスラーとは、まったく違う。

 

でも不思議と人気がありました。私も好きか嫌いかで言えば好きでしたね。

 

当時で一番印象に残っているのは、やはりアンドレとの試合です。

 

まさに「怪獣vs怪獣」といった感じでしたが、まだアンドレも元気な頃でしたから、あの強大なアンドレにハンセンがガムシャラに向かっていく姿は、今思い出しても興奮します。

 

ただ親日時代は、ハンセンの相手になる日本人レスラーと言えば、アントニオ猪木くらいで、他の選手は、ハンセンの相手役としては少し物足りなかったかもしれません。

 

そう考えると、新たな舞台を求めるのも分かる気がしますね。

 

全日本プロレス時代のスタンハンセン

 
その後、全日本へ電撃移籍。

 

やはり、テリー・ファンクとの抗争は印象に残っていますね。あと、ジャイアント馬場とも戦っていました。馬場さんがむきになっていたのを思い出します。

 

ブルーザー・ブロディとの超獣コンビも印象深いですね。対ロードウォリアーズなんかは見たかったなぁ。

 

 ブルーザー・ブロディについて詳しくは、下記記事をどうぞ↓

wrestling-book.hateblo.jp

 

鶴田、天龍、ブロディとの三冠統一に向けて競い合っていた頃がハンセンの全盛期になるのでしょうか?

 

天龍との試合は噛み合っていましたが、鶴田との試合ではジャンピング・ニーで簡単に負けちゃったり、相性もあるのでしょうね。

 

全日本プロレスの後半期

 

ブロディが亡くなったり、天龍がSWSへ移籍したり、ジャンボも病気で戦線を離脱して、同世代のレスラーがいなくなってからのハンセンは、ゲリー・オブライトとか新しい外国人レスラーのお守役だったりもしましたが、後に四天王と言われる三沢、川田、小橋なんかの高い壁になっていましたね。

 

後は、ベイダー戦が印象に残っています。もう体力的にはベイダーのほうが上でしたから、あぁハンセンも年を取ったんだなぁと思って見ていました。

 

その後、三沢達がNOAHを旗揚げした後も全日本に残りましたが、2001年に惜しまれながら引退。

 

引退から15年経ってからの本書は、どのような内容なのでしょうか?

 

【スタンハンセン「日は、また昇る」書評】

 

プロローグ

プロローグでは、ハンセンのプロレス人生に一番影響を与えた人物への謝辞が述べられています。

 

この人物とは、一時期は本当に憎しみを抱きながら戦った人物です。その感情があったからこそ、あれだけ観客も盛り上がっていたのでしょうね。

 

第一章 プロレス後の人生(スタンハンセンの現在)

 

第一章では、引退に至った経緯と現在のスタンハンセンの生活が紹介されています。

 

今の奥さんとの出会いについても紹介されていますね。ご存知の方も多いと思いますが、今の奥さんは日本の方です。

 

ハンセンと今の奥さんが出会った時の年齢はハンセンが31才、奥さんが18才。う~ん、いいのかな( 一一)

 

あのハンセンが、結婚の挨拶に来たら、びっくりするだろうなぁ…。

 

でも今が幸せなら結果オーライだったのでしょうね(^-^)

 

第二章 スターダムへの道(デビューから新日本プロレス時代)

 

第二章は、主にフットボール時代から、プロレス入りした頃の事、そして新日本プロレスに来日した時代の事が書かれていますね。

 

後に超獣コンビとして有名になったブロディとの出会いも書かれています。

 

 

wrestling-book.hateblo.jp

 

意外なところでは、ブッチャーやシンについても影響を受けた事が書かれています。

 

第三章 肉体を懸けたビジネス(全日本プロレス時代)

 

第三章では全日本プロレス時代、なかでも馬場さんの事についてが、じっくりと述べられています。やはりハンセンの人生において、馬場さんの影響は大きかったのでしょうね。

 

あとハンセンが現役時代に行っていた秘密のトレーニング法や代名詞でもあるラリアットの極意についても紹介されています。

 

第四章 日本人のスピリッツ

 

第四章では、ハンセン自身の印象に残った日本人レスラーの事が紹介されています。

 

紹介されたレスラー達にとっては、名誉なことですね。

 

特に三沢と天龍については、多くのページが割かれています。

 

第五章 プロフェッショナルの流儀

 

第五章では、ブロディ、ホーガン、アンドレなどを中心に、主に外国人レスラーについてのエピソードが紹介されていますね。

 

あと全日時代のパートナーだったテリー・ゴディスティーブ・ウィリアムスゲーリー・オブライトなどについても書かれています。

 

この中で、いまだに生きているのは、ハンセンとホーガンだけなんですね(T_T)

第六章 次世代に伝えるべきもの


 次世代のレスラー達に対しての提言と共に、いま現在のハンセンの思っている事が書かれています。

 

エピローグ いま、困難に直面している人たちに


この項では、東日本大震災で被害に遭われた方達へのメッセージといった感じでしょうか?

 

巻末特別対談 スタンハンセン×天龍源一郎

 

天龍との対談です。この二人は、学年で言えば同学年で、天龍のアメリカ修行時代にもジョージアで一緒だったみたいですね。

 

タッグを組んでいた事もありましたし、ハンセンの最後のシングルマッチの相手も天龍でした。

 

最初は、ハンセンのほうが格上でしたが、徐々に天龍が差を埋めていった印象があります。

 

四天王もそうですが、ハンセンと戦う事によって、成長していった日本人選手は多いのでしょうね。

 

【スタン・ハンセン「日は、また昇る。」の総合評価は】

 

う~ん、内容的には引退直後に書かれた前作の「魂のラリアット」と重なる部分もありましたけど、とにかく今のハンセンが幸せを感じて生きているといった内容でしょうか。

 

プロレスラーって、早くに亡くなる方が本当に多いでしょう。その中で、引退後もお金に苦労せずに、幸福を感じて生きている。それって素晴らしい事ですよね。

 

あと、トップに立つ人っていうのは、どの業界でも、やはりクレバーですし、努力を怠らないですよね。そういった意味でも勉強になりました。

 

おそらく、また読み返す事もあると思うので、☆☆☆☆四つといったところでしょうか。おすすめです!

 

今後も元気に笑顔で生きていってほしいですね(^-^)

 

2018年5月 記

 

 

 

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